誰もがつまづくテイスティングについて

何気なくテイスティングしているだけでは向上しません!

しっかりの本質をつかみながらテイスティング能力の向上の為に参考にしてください。

 

テイスティングのコツをつかみましょう!

 

 

1.分析はテイスティングの基本

 

テイスティングと言うと「銘柄を当てる
という気持ちをもつ人が多いと思いますが

 

当てる事よりも、テイスティングしているワインが今どの様な
状態であるかをよく観察しなければいけません。

 

 

分析していく順番は、

「外観」「香り」「味わい」の順にみていきます。

 

 

具体的に上げていくと

  1. どのような場所で育てられたブドウなのか?
  2. どのように醸造されたのか?
  3. 熟成はしているのか?
  4. どのような個性を持っているのか?
  5. どういう状態にあるのか?

 

こういった流れでワインを分析していきます。

 

分析しやすいのは外観で、そこで重要なのは
何色であるかよりも、色の濃淡の方が大切です!

 

色の濃淡は、はっきり見分けがつきやすいので分析しやすいのです。

 

特にピノ・ノワールは濃淡の判別がしやすい品種の一つですね。

 

 

ポイント

テイスティング能力を磨きたければ、銘柄を当てようという気持ちは捨てよう。

 

 

 

 

2.色調はシンプルに捉えよう

 

ではここに、ピノ・ノワールのワインがあるとします
そのコメントに

 

色調: 淡いルビー色で縁がオレンジががかって見える

 

と外見のコメントです。

 

ここから、判ってくることがありますが判りますか?

 

淡い色」これはブドウがあまり熟していない地域だと考えられます。

 

色の濃淡は、日照時間や積算温度なのどぶどう畑の環境につながり
色が濃いとぶどうの熟成度が高いので、日照量が豊富で気温がある程度高い処だと考える事が出来ます。

 

そして外観の濃淡はシンプルに捉える事が重要です。

淡いのか? 濃いのか?

 

あまり深刻にこの段階で考えてしまうといけません!

 

 

ぶどう品種によって色の濃淡がちがいますので

この色素量からくるぶどう品種を考えた方はいいでしょう。

 

 

ポイント

トレーニング段階では、外観からおおよその産地と機構をイメージしていきましょう。

 

 

3.外観だけでぶどう品種をと特定しない。

 

ぶどうの濃淡だけでブドウ品種が思い浮かんできますが直に特定せずに

 

まず、どこの国で生産されたいるのか探りましょう。

 

ワインの色素量の特徴を考えながらブドウ品種を浮かびあがらせますが

まだこの段階で決めてしまわないようにしてください。

 

ポイント

ぶどう品種を外観だけで決めてしまうと、先入観となってしまうので、決めてしまうのは避けよう

 

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4.可能性を否定するのではなく受容する方向でテイスティングしよう。

 

2番目の項目で、外観がオレンジがかったワインで

オレンジがかっているからと言って古いヴィンテージだと安易に考えるのではなく

 

出来るだけ沢山の情報をまず膨らませ、世界のどこで、どんな環境なのか、品種を特定するのではなく、さまざまな可能性を考える余裕を残しましょう。

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一度決めてしまうと、香りや味わいで覆すことが出来なくなってしまいます。

 

色調が明るい」ワインは、新樽より古樽を使う傾向があります。

色素量が少ないという事は、酸化に対しても熟成に対しても弱いから新樽を使用しません。

 

明るい色調」は、伝統的な醸造方法で造られたワインなのではないでしょうか。

 

 

複数の選択枠を持ちながらテイスティングしていく考えが大事です。

 

ポイント

銘柄を当てようという気持ちが強いと、安直に結論を出しがちだが、そうではなく、できるだけ沢山の情報をまず膨らませる事が重要である。

 

 

 

5.粘性とディスクと清澄度も大事であるが、判断できることには限界がある。

 

色調と濃淡の次は、粘性とディスクです。

粘性は「涙」や「脚」ともいい、ワインの落ちるスピードのこと

 

 

使用するグラスの形状によって差が出てきます。

 

 

甘口ワインや蒸留酒は、はっきりと粘性やディスクの厚さの違いが感じられますが

12%~14%のワインのアルコール度数では、粘性やディスクの大きな違いは

あまり出て来ないと思います。

 

ですから「粘性は豊かにみられる」「粘性はやや早めに落ちる」「ディスクは厚め」という風に、ある程度コメントが似てしまうので、そこで時間を使うのはあまり好ましくないでしょう。

 

次に外観では「輝き」というのがあります。

輝きは、酸と関係がありキラキラしていると酸が高いと言われています。

「輝いている」はキレイと表現としてではなく、あくまで分析用語として使用しましょう。

 

熟成したような色調の場合でも、輝きがあれば、そのワインはまだ生き生きとした活力を保っている状態ですし、フィルターがけをきっちり、二酸化硫黄を足しても、輝きは強くなるので人為的に調整することも可能です。

 

そして清澄度ですが、濁っているからと言って不健全だと決めつけることはせずに、醸造段階で自然な環境だけで澱下げもせずにフィルターもかけずに瓶詰したワインは、健全であるけれど濁っているものもあるので外観だけで判断は難しいでしょう。

 

ポイント

粘性、ディスク、清澄度も見なければならないが決定要素にはならない。

 

 

6.色素量の多少、背景にあるものは何か?

 

ワイン中の色素の捉え方です。

外観はルビー色で中心に向かう黒味的な集まり方がなく、均一に同じ色合いをしているワインの場合は、色素量は濃いぶどうは、冷涼な土地でで育った可能性があります。

 

全体的に中庸な色合いで、縁に向かって黒が少し見えている場合は、ある程度ぶどうの色素量があるぶどう、もしくは成熟度があまり高くなかった時と考えられます。

元々色素の薄いぶどう、もしくは成熟度の高い場合でもその可能性があります。

 

ヴィンテージに恵まれた時や醸造過程で凝縮されているなどは均一的な色合いになってしまします。

 

香りや味は目に見えない感覚的な部分が強いですが、外観は目に見えるはっきりと差が出るものなので大切です。

 

ポイント

「色素量の多少」は元々色素の薄い、濃いぶどうなのか、もしくは成熟度の低いもしくは高いのか両方の可能性があることを忘れてはいけない。

 

 

まとめ

 

プロのテイスティングの基本 -前編ーいかがだったでしょうか?

少しでもテイスティングの向上に役だてば光栄です。

 

【ワイン】– 後編 – プロの為のテイスティング12の基本!

 

 

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