ボジョレーヌーボーとは?
フランスのブルゴーニュ地方のボジョレー村で生産されたワインでヌーボー(新酒)ブドウが収穫された年にワインとなって造られたワインである。
ボジョレーヌーボーには2種類あります
1.ボジョレーヌーボー
2.ボジョレーヌーボーヴィラージュ
使用されるブドウの種類は「ガメイ種」のみが認められています。
この2種類のみでしかも赤ワインのみが生産されています。近年はヌーボーの白と拍子マコン地域の白ワインが販売されていますが地域が違うためボジョレーではありません、しかし同じブルゴーニュ地方でボジョレー村に大変近く白ワインが有名な地域です。
イタリアでもボジョレーヌーボーを真似して「ノヴェロ」と言って10月30日に解禁になりオーストラリアでは「ホリイゲ」11月11日に解禁されます。
後発の国はボジョレーヌーボーより先に解禁してボジョレーを飲み込んでしまおうと考えているのでしょうね。
ボジョレーヌーボーが初めて発売されたのは?
収穫したばかりのガメイ種から造られるフレッシュなワインは、1800年代からデイリーワインとしてボージョレ周辺の地元住民を中心に楽しまれていました。
そんな「地酒」であったボージョレ・ヌーボーが、1967年フランス政府によって公式に11月15日を解禁日として発売することが認められたのを期に、パリのレストランを中心に大ブームとなったのです。
そして 1970年代に入ると陸路・空路の発達に伴い、そのフレッシュな味わいが日本を含め世界中に知られることとなりました。
ボジョレーヌーボーの解禁日11月の第3木曜日の理由
現在、ボージョレ・ヌーボーの解禁日は毎年11月の第3木曜日。
しかし実は一番最初は11月11日が解禁日だったのです。
それは、ボージョレ地区で最も収穫の早いワインが出来あがるのがいつもだいたいこの日の周辺であり、さらにこの日はサン・マルタンの日という聖人の日であったため、縁起も良いしボージョレ・ヌーボーの解禁日にしよう、ということになったのです。
ところが後に11月11日はサン・マルタンの日から無名戦士の日に変更されてしまったため、その日から一番近い別の聖人の日、サン・タルベールの日である11月15日に解禁日を移しました。しかししかし、またもや問題が発生。
解禁日を固定してしまうと、年によっては土曜日や日曜日になってしまい、売れ行きにも大きな影響があります。(フランスでは日曜日は殆どのワインショップ、レストランがお休みなのです。)そこで、フランス政府が1984年に解決策を考案。
「毎年、11月の第3木曜日」という、毎年変動する解禁日に設定した、というわけです。
このヌヴォーはそもそも当地の農民が収穫を祝ったのが始まりとされる。本格的な輸出が始まったのは1968年である。当初の解禁日は11月15日であったが、1984年から11月の第3木曜日に改められた。(日曜日にぶつからないように)
解禁日が設けられた理由はヌヴォーがよく売れるということで各メーカーがどこよりもいち早くヌヴォーを出荷しようと競い合っていたものがだんだんエスカレートしていき、ついにはワインとして十分出来上がっていないにもかかわらずワインとして出回るようになってしまったからである。
日本の事情
日本への航空便での輸入は1976年に開始された。1980年代後半のバブル期に大きなブームになり解禁日未明に成田空港に行って飲む人まで現れるなどの状況であったが、バブルの崩壊でブームが終わった。しかし1997年頃からの赤ワインブームに乗って再び脚光を浴び、近年はニュースでも解禁の様子が伝えられるほどで、バブル時代を上回る市場規模となった。2004年ものは過去最大の販売数量を記録した。
また、2009年のボジョレー・ヌヴォーは消費不況や製造・輸送コスト軽減の観点から大手ワイン・ビールメーカーやスーパーマーケット、ディスカウントストアからペットボトル型の商品が相次いで投入され、円高とも重なり、中には1000円を切る激安ボジョレー・ヌヴォーも登場したが、ボジョレー・ヌヴォー生産者側は伝統維持や品質保持に問題があることや「ペットボトルの中では(品質は)6カ月以上もたない」として、ペットボトル型商品の販売禁止を検討することを明らかにしている。
日本ではサントリーの広告次第という状態!
ジョルジュ・デュブッフ社やアルベール・ビジョー社によるワインには斬新なデザインのカラーのボトルラベルなどがもてはやされている
日本独特のマーケット!世界でボジョレーヌーボの輸入量1位
毎年のように盛り上がるこのボジョレー騒動で、「今年のボジョレーはダメ」という評価を見た記憶がない。それどころか毎年のように「今年のボジョレーは最高!」という評価ばかり目にしているような気がする。
95年「ここ数年で一番出来が良い」
96年「10年に1度の逸品」
97年「1976年以来の品質」
98年「10年に1度の当たり年」
99年「品質は昨年より良い」
00年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
01年「ここ10年で最高」
02年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
03年「100年に1度の出来」「近年にない良い出来」
04年「香りが強く中々の出来栄え」
05年「ここ数年で最高」
06年「昨年同様良い出来栄え」
07年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
08年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
09年「歴史に残る大当たり年」
10年「09年並みの仕上がりが期待」
11年「2009年より果実味に富んだリッチなワイン」
12年「糖度と酸度のバランスが良く、軽やかでフルーティーな仕上がり」
13年「歴史的に収量が少なかった 2012 年を少し上回るだろうと見られる」
「ダメ」どころか「まあまあ」さえ有りません。
ボジョレーヌーボーをおいしく飲む方法
フレッシュ感が重要なボジョレーヌーボーですからやや冷やして飲むのをおススメ、冷やすことによってワインの酸がシャープになりよりキリッとした味になります。
冷やし過ぎはNG、冷やし過ぎになると香りが閉じ酸がより感じやすくなるため酸っぱいワインとなる可能性があります。
ワイングラスは出来るだけ大ぶりの物でチューリップ型やバルーン型おすすめ、ストレートに大きいグラスよりワイングラスのふくらみが大きい方が香りをため込みボジョレータイプには向いています、グラスを変えるだけでも味が変わりますので試してみるのも楽しいですよ。